■ 概要
  「所有すること自体がファッショナブルで、走りの楽しいコンパクトな2ドア」と言うコンセプトに基づいたプロジェクトが1960年フォードで立ち上げられた。
当時のフォードにはスポーティーカーと呼べる存在は無く、唯一サンダーバードが、それに当てはまると言えるかどうかと言ったところだった。

 まず手始めにイメージ・アュプを目論んで手持ちの駒でモータースポーツへの積極的な参戦を開始した。
1962年モータースポーツへの参戦を表明したフォードは米国内のストックカーレース及びドラッグレースへの参加
そしてインディー500マイル、ルマン24時間へのプロジェクトを立ち上げる事となる。

1963年には、いよいよ海外レースへの参戦を開始することになるのだが、この活動で大きな役割を果たすことになるのが「キャロル・シェルビー」と彼の「コブラ」であった。
こうして下地を着々と整える間に「ムスタング・プロジェクト」が進められていったのだ。

当初のプロジェクト「マスタング�T」では1.5リッターV4エンジン・ミッドシップレイアウト、アルミボディと言うアメリカ車としては斬新なコンパクト・スポーツで始められた。
その後1964年に市販車として発表されたマスタングは平凡なFRレイアウトであった。

しかし「マスタング�T」のコンセプトはレーシングカーである「フォードGT」へと受け継がれ1966年ルマン24時間での優勝を勝ち取る事になる。

1964年に発売されたマスタングは当初からハードトップ、ファストバック、コンバーチブルの3タイプのボディスタイルが用意されていた。

Dimensions
Wheelbase：2,743mm
Length：4,613mm
Width：1,732mm
Height：1,300mm
Curb Weight：1,109kg

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Transmission
3-speed manual
4-speed manual
3-speed automatic

決して小ぶりなサイズとは言えないが車両重量が1,109kgはスポーツカーと言うにふさわしい気がする。
1967年にはホイールベースはそのままだがボディは少々膨らんで車両重量が1,251kgとなる。

Wheelbase：2,743mm
Length：4,663mm
Width：1,801mm
Height：1,311mm
Curb weight：1,251kg

発売当初の1964年エンジンタイプは以下の4タイプが選択出来た。

170cu in (2.8 L) Thriftpower I6　105bhp/4400rpm
260cu in (4.3 L) Windsor V8　164bhp/4400rpm
289cu in (4.7 L) Windsor V8　210bhp/4400rpm
289cu in (4.7 L) Windsor HiPo V8　271bhp/6000rpm

エンジンバリエーションは年を追う事に追加されていき1968年には
428cu in (7.0 L) Cobra Jet V8  4-barrel 335bhp/5200rpm

1971年には429 cu in (7.0 L) Super Cobra Jet V8, 4-barrel Holley 4150 (780cfm), J-code 375/bhp/5200rpm
と言う最大排気量に到達するが1972年以降のモデルのエンジン・ラインナップはオイルショックの為、惨憺たる状況に追い込まれてしまうのだった。

また「Mustang」の最上級車種としてキャロル・シェルビーによりレースチューンされた「Shelby Mustang 」はレース適用のため、ボンネットはFRP、レース用LSD、サスペンションもレース用に強化され。
エンジンは289cu in (4.7 L) Windsor HiPo V8をさらにチューニングし最高出力は309bhp/6000rpmとしSCCAのロードレースに参戦し「Mustang」の販売促進に効果を発揮している。

2017/05/22up © 2009 Loft Studio Hal.kill.jp